さとう式リンパケアの基本②
2023/09/20
さとう式リンパケアの基本②
【リンパってなに?】
今回はリンパの基本のキを学んでみたいと思います。
そもそも、リンパ液ってナニ❓・・・そこからです💦
リンパ液:前回お勉強した(さとう式リンパケアの基本①)、筋肉の拡張・収縮によって毛細血管から染み出した血漿成分と白血球と血小板と少量のタンパク質が主成分です。
9割の水分は筋肉の収縮によって毛細血管に戻りますが、これらは筋肉外に押し出され、真皮に向かって染み出していきます。
毛細血管から染み出た分子量の大きな白血球、血小板、タンパク質、細胞の死骸やウイルスなどの異物は、リンパ間質液として毛細リンパ管に吸収されます。
リンパ液はもともとは血管を流れている血液の成分なんですね~Σ(゚Д゚)
火傷やケガをしたときに、染み出てくる黄色っぽい浸出液です。
それに風邪や感染症に罹患した時に首や脇の下等にあるリンパ節が腫れます。
あれもウイルスや癌細胞などの異物と戦っているんですね~💖
細胞の死骸やがん細胞、ウイルスなどの異物の回収もしてくれる大切な成分なんですね💖
血液とリンパの流れ
リンパ流量は2~4ℓ/日‼
リンパ管に吸収される10%の水分(リンパ液)がカラダにとって大切な働きをするんだね❕
毛細血管と毛細リンパ管
それぞれの役割
隙間の大きな毛細リンパ管の弁は分子量の大きな物質(細胞や老廃物等)も吸収する排水口
【リンパ液とリンパ系器官】
リンパにはリンパ液とリンパ系器官があります。
一般にリンパというとリンパ液をさします。
体液には〔細胞内液と細胞外液〕があり、細胞外液が液体として循環している体液です。
・血液
・リンパ間質液(組織液)
・リンパ管内液
に分かれています。(この内、リンパ間質液とリンパ管内液は同じ体液です。)
リンパ系器官の代表が〔リンパ管とリンパ節〕です。
リンパ管には分子量の大きな物質を吸収する排水口である毛細リンパ管と輸送管であるリンパ管があります。
それぞれ、毛細リンパ管は植物の根っこのように真皮に張り巡らされており、輸送管である
リンパ管は皮下にあります。
例えるなら、家庭の排水口(溝)と地中に埋まった下水管の関係かな⁉
細胞内液と細胞外液
【人間の60%は水でできている】
細胞外液が液体として体内を循環している体液
毛細リンパ管とリンパ管
【排水口(溝)と輸送管】
毛細血管から染み出た血漿成分と白血球と血小板と少量のタンパク質は真皮の毛細リンパ管へと向かう
【血液とリンパ液の流れは?】
それでは、大切な血液とリンパ液はそれぞれどのように私たちの体の隅々をめぐっているのでしょう?
筋肉の束の中には毛細血管がたくさんあり、収縮や拡張を繰り返しています。
拡張時には筋肉束内圧は低くなり毛細血管から大量の血漿成分と白血球や血小板、少量のタンパク質が出てきます。
逆に収縮時には、毛細血管内圧より筋肉束内圧が高くなり、大量の水分だけが毛細血管に吸収されます。
つまり、筋肉は拡張と収縮を繰り返して毛細血管から分子量の大きな血漿成分と白血球と血小板と少量のタンパク質を吸い出し、筋肉外に押し出しています。
血液は心臓のポンプ機能で、心臓→大動脈→動脈→毛細血管→静脈→大静脈→心臓の体循環(大循環)を繰り返しています。一周する時間は約40秒‼
では、リンパ液の流れはどうなっているのでしょう?
筋肉の拡張・収縮によって押し出された血漿成分と白血球と血小板と少量のタンパク質はファシアという綿(わた)状の組織(前回内容の復習になりますが)をちょろちょろと通過して、毛細リンパ管が張り巡らされている真皮に辿り着きます。
でも、流れ込めるのは毛細リンパ管の隙間(蓋)が開いた時だけです。
血管系とリンパ管系
血管とリンパ管は独立性を維持しながら働いている
肺から取り入れた酸素を全身に運搬する血管系とリンパ節への通り道(免疫システムの一部)のリンパ系
鎖骨下静脈につながる
リンパ管は免疫システムの一部
リンパ節で処置しきれなかった老廃物はリンパ液と共に鎖骨下静脈から血流に入り、肝臓・腎臓を経て排泄される
では、真皮まで辿り着いた毛細血管から染み出た、分子量の大きな物質(血漿成分と白血球と血小板と少量のタンパク質)はどうやって毛細リンパ管に排泄されるのでしょうか?
毛細血管から染み出たリンパ間質液は毛細リンパ管の蓋が開いた時のみ吸収されます。ではどんな時にその蓋は開くのか?
では、その毛細リンパ管の構造をzoom upしてみましょう💖
【毛細リンパ管の蓋はいつ開くの?】
さあ、毛細リンパ管の働きと仕組みが分かったところで、どうやってその繋留フィラメントを引っ張って細胞の隙間を開けるかということです。
血液は心臓の拍動が血液の流れを作ります。40秒という速さでカラダを一周するわけです。
でも、リンパ液はそうはいきません。このフィラメントを引っ張る方法は2通りあります
それは、皮膚がズレたとき、もう一つは筋肉側が動いた時です。
でも、ここで難しいのはその動きは毛細リンパ管の幅0.02mmのズレでよいのです
というより、それ以上の力になると、毛細リンパ管の構造上(一個一個の細胞は重なり合っていて外方向にしか開かない)
強い力で押すことで蓋は閉じてしまうのです💦
つまり、筋肉側が固くなっている時や皮膚側の圧が高い時は毛細リンパ管は広がるどころか、外側の圧で潰されてしまいます輸送管である皮下のリンパ管は流れますが、細胞間を満たしている固形の老廃物は流れないばかりか、排水されないまま濃度は高くなって細胞間は多量のゴミ屋敷となってしまいます。💦
『NHKリンパのトリセツ』
【近年進んできたリンパの研究!】
さまざまな病気の原因と深く関係していた
リンパの流れが画像で捉えられた!
【浮腫みの正体は回収できない水分】
筋肉の動きでリンパ管の中の液体が動く。それが逆流しないように弁がついていてその弁は重力(圧力)に弱い。
【カラダは素晴らしい免疫システムを備えている】
このように世界的に注目されて研究が進む「リンパ」
さとう式リンパケアはこの生体に備わった免疫システムが正常に働くことを願い、その入り口ともいえる、毛細リンパ管(排水口)にリンパ間質液が滞りなく排泄されるしくみ(ケア)に着目してきました。
皮膚に優しく触れる微細な振動で筋肉を緩める。柔らかな言葉と深い呼吸
全てはリンパの巡りの原理に合わせたケアになっています。
[血液]は肺から酸素を豊富に取り込み、酸素と栄養分を全身の組織に送り届け、老廃物を排泄する。
一方多くの白血球や血小板を含む[リンパ液]は排泄された老廃物や組織中の異物(細菌など)やがん細胞・ウイルス・細胞の死骸などをリンパ管やリンパ器官に運び廃棄する、免疫システムに乗ってやがて鎖骨下静脈と接続しリンパ液を血液中に戻す役割があります。
この生体の神秘に着目し、滞ることなく働くことを願ってさとう式リンパケアは在ります。
長い道のりでしたがやっとここで『さとう式リンパケアの目的』に辿り着きました。
この先もっと世界的に研究が進んでいくことで、更に驚くような発見や新しい症例が発表されると思います。ここまで2回に渡って、ザックリとリンパについて学んできました。
私たちは今日もワクワクしながらケアを続けていきたいと思います💖
最後までお読みいただいてありがとうございました。
皆様からのご意見ご感想お待ちしております。
さとう式リンパケアの目的